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教員養成の高校 [教育ニュース]

京都市立塔南高の教員養成学科の名称などが決まる(京都)

 来年4月、全国の高校で初めて教員養成専門学科を開設する京都市立塔南高(南区)の新学科名が「教育みらい科」に決まり、26日、市教委が発表した。専門教科「教育みらい学」を設け、教育問題の課題研究や模擬授業を行うとともに、各界の第一人者を招いて講義を実施する。市教委は「高い教科学力と幅広い教養、たくましさや実践力を兼ね備えたリーダーを育てたい」としている。

 未来の教育を担う人材を育成しようと、この名前にした。「教育みらい学」では、医師、料理人、スポーツ選手、弁護士、芸能人らを講師に招き、それぞれを育ててくれた人との出会いなどについて語ってもらい、指導力の本質に迫る。

 市立高校9校に配属されている市教委の「スーパーティーチャー」も協力。生徒たちが課題研究などを進めるうえで、相談に応じていくという。

 6月上旬から府内の中学校にパンフレットを配布するほか、9月9日に下京区の市総合教育センターで中学生や保護者を対象にした説明会を開く。

(2006年5月29日  読売新聞)

 高校から教員養成を行う学校が設立されるそうです。これはどうなんでしょうか。教員になってみて大事だなと思うのは人生経験です。もう少しいろいろと視野を広げて挑戦しておけばよかったなと思うこともあります。また教育関係の学問だけではなく、各教科の専門知識も大学でしっかり学ぶ必要もあります。高校生から教員に進路を限定することが果たして正しいのか少々疑問です。

 ただ最近、生徒に将来の就職希望を聞くと意外と教員志望の生徒が多いという気がします。また大学で教職関係の単位をとれば、それで教員免許が取れるという現状もいいとは思えません。単なる教員の早期養成ということではなく、しっかりとした経験をつんで、広い視野をもつ教員を育てるような環境になればよいと思います。


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ゆとり教育をめぐる問題

週刊文春4月13日号より

「「学力格差」時代 こうして勝ち抜け!教育ママが嵌るワナ」という特集が組まれていました。その中で、教育費の問題、英語教育の問題、陰山英男が提言する教育のフルデジタル化、それから『ドラゴン桜』の反響などの記事がありました。教育費については大卒までに3000万円が必要というタイトルでそのままには信じられませんが、格差社会が学力格差を引き起こし、格差社会を再生産させていくという構図ができつつある、というか、その図式を信じる人が多く、さらに教育格差を生み出すという現象は否定できそうにありません。

 さてこの記事の中で気になったのは、ゆとり教育をめぐる文部科学省の内側についての記事。文科省が学校現場をわかっていないということはある程度わかっていたが、ゆとり教育をめぐる省内の対立やアジア諸国との関係にからむ政治的な問題とも関係があるという内容は多少気になった。教育をめぐる問題は学校現場を離れ、別の思惑も大きく絡んでしまっている。この問題はいつになったら解決というか、決着がつくのか、いよいよ混迷の度を深めてしまったように思える。


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転勤

久しぶりの更新になりました。ちょっと色々とあったもので、更新がなおざりになってしまいました。

 ついに、というかとうとう転勤が決まってしまいました。4月から東京にある同系列の高校に転勤することになりました。長年住み慣れた街を離れるのはとても不安ですし、何より家族と別れて生活することが大変心苦しく思います。また東京の学校で本当にうまくやっていけるのかという不安も大変大きいです。

 ただ決まってしまった、自分で引き受けてしまった以上、やるしかないと思っています。ただ楽しみなことも多いです。新しい仕事も待っていますし、東京の学校の様子も見てみたいと思います。これを自分自身がスキルアップするチャンスだと捉え、いつ故郷に帰れるか分かりませんが、その時にその力を役立ててみたいと思います。

 何よりも家族を置いてくる以上、中途半端な仕事はできません。自分の持てる力を全力で発揮し、生徒にとって最高の学校を作れるようがんばって生きたいと思います。

 自分の考えをまとめるため、自分で読んだ本や記事を記録するために始めたブログですが、これからも続けて行きたいと思っています。それでは。


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どうすればアイディアが生まれるのか? [アイディア]

最近、自分の関心事は「アイディア」について。どうやったらアイディアを生み出すことが出来るのだろうかということについて、ずっと考えています。もちろん自分がアイディアを出すということもありますが、生徒がよいアイディアを出すためには何をやったらよいかということであり、それを創造性教育に結び付けていきたいと考えています。そんなわけで、最近手にとる本は、アイディアや発想法、創造性などを扱ったものが多く、いくつか読んでみたので、まとめて行きたいと思います。まずはこの本、『アイディアのつくり方』。とても小さく、薄い本です。でもこれまで読んだアイディアについての本の中でもっとも示唆的でした。つまり、この本の中の「アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせにすぎない」という一文、これが私の心を捉えてしまいました。そうなんだ、アイディアって突然何もないところから浮かんでくるわけではなく(そういう場合もありますが)、たんなる「組み合わせ」なんだと、納得してしまいました。そう考えると、アイディアを生み出すのは天才なのではなく、アイディアを生み出すコツを知っている人間であり、それは生徒に教えることが可能であるということが分かりました。この本にはアイディアを生み出す5つのプロセス、すなわち

 ①資料集め、②心の中で資料に手を加えること。③孵化段階。④アイディアの誕生。⑤アイディアの具体化の段階 

 といったこともあり、短い本ですが、とても参考になりました。ぜひお勧めします。

 

 ジェームス・W・ヤング 著 『アイディアのつくり方』 TBSブリタニカ

  


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入試が変わる! [教室にて]

読売新聞の教育ルネッサンスでは今月、「挑む入試最前線」というテーマで8回の連載が行われました。

 生まれた月によって試験の難易度を変える小学校や僻地出身者に枠を与える医学部、リスニング試験対策のために授業を変えた高校など、教育や社会の変化に対応し、入試も様々な変化を見せるようになってきたのです。その中で気になる記事がいくつかありました。

 まずは九州大学のAO入試では学生は大学の講義を受けて,そのレポートを書き、集団討論や面接を行うというもの。これはAO入試が結局、単なる時期の早い推薦入試に過ぎず形骸化しつつあるという意見もあるため、しっかりとした学生に入学してもらいたいという試みです。

 また公立の中高一貫校の入試では、私立の難問が多い入試問題に対して、資料分析や記述式の問題などで総合的な学力を問おうとする学校も増えてきているということです。

 そして、ニュースにもなったと思いますが、センター試験の難易度が高いので、全般的な到達度を見るような統一試験を導入しようとするNPOが現れたという記事がありました。

 教育現場でも変化が起こりつつある現状で、学校にとってもっとも大事な行事の一つである入試が変化しないわけはないでしょう。入学試験って「こういう生徒がほしい」という学校側の意思表示のひとつだと思います。記事の中に公立高校も独自に問題を出す動きがあるというものがあり、ただ教師の負担が大きいので教科数が限られていますとありました。しかしうちの学校は私立ですので、独自に入試問題を作成しており、入試のタイプによって1年間に4種類もの入試問題を作る教科もあります。確かに負担も多いですが、やってやれないことはないと思います。各学校で独自に入試問題を作れば、学校を評価する上で、入試問題もひとつの材料になってくるでしょう。これからそういう動きになってくるのではないでしょうか。

 確かに受験生にとっては各学校ごとに試験対策をしなければならず負担は増えると思います。しかし、そうなることで、受験生も偏差値による輪切りで学校を選ぶのではなく、こういうことを学べるからこの学校を選ぶという、あたりまえの理由で学校を選ぶようになってくるのではないでしょうか。そうするとまた学校も変わってくると思います。


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学校は安全か? [教室にて]

先日、学校安全講習会なるものが開かれました。

 警察から指導教官が来て、さすまたの使い方や護身術の指導が行われました。初めての経験だったのでなかなか面白かったです。さすまたもうまく使えば立派な武器になるようですが、うちの学校には3本しかないので、実際に不審者がやってきた時にすぐに使用出来るか、ちょっと不安です。護身術も少々やって、つかまれた時の対処法などを教えてくれましたが、基本は相手と間合いを取ることだそうです。特に学校の場合は椅子や机などで相手をけん制しながら応援を待つということだそうです。

 そこで、もし不審者が包丁を持って乗り込んできて、しかも周りに椅子などがない場合はどうするのですか、と質問をしました。そういう場合は上着を脱いで、振り回すとか、女の人ならハイヒールを脱いで振り回すということが出来るそうです。確かにそういう方法もあるけれど、実際、危ない不審者がいたとき、とっさにそういう行動ができるか、不安です。日ごろからそういう意識をもっていないとだめということですよね。

 高校にはそういう不審者は余り入ってこないと思いますが、以前幼稚園の先生と話したときには、ぶっそうな事件が多く、生徒の安全が心配だと話していました。学校の安全ということをもっとしっかり考えなければならない時代になりましたね。


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『プロ論。2』を読んだ話 [Book Review]

なんか、毎回書評みたいなことを書いていますが、冬休みで読んでしまった本がいくつかありますので。

 このごろよく考えているのは生徒がどのようにしたら勉強への意欲を高められるのかということ。うちの学校は受験校でもないが、それほど下でもない、まあ中堅どころの高校。一所懸命にやる子もいれば、何をやったらよいのか分からない子もたくさんいる。そんな中、職業への関心を高めていこうという試みが始まり、今年度からインターンシップも始まりました。まあ、そういう状況の中、何か生徒に伝えられることはないかと思い、読んだ一冊が『プロ論。2』、前作の『プロ論。』も読みましたが、面白い話しが多かったです。

 読んだ人も多いかと思いますが、この本、その道のプロ50人に仕事についての話を語ってもらうというもの。50人の話に何か共通するところがあれば、生徒に話そうかと思っていたのですが、はっきりしたものはありませんね。それぞれの仕事に対する生き様が語られており、まさに50人50様です。あえて言うなら、「信念」、「行動力」、「人とのつながり」といった抽象的なものになってしまいます。

 その中で「向いている仕事が分からないとき」という章に出てくる言葉は参考になりました。

 いとうせいこう氏の「転職のコツは天職をみつけようと思わないこと」、丸山和也氏の「最初から向いている仕事なんてない。「これしかない」と思った瞬間に、その仕事は天職になるんです。」、とか弘兼憲史氏の「好きなこと、やりたいことをやる。それが自分の力を発揮するための一番の近道だとおもう」などといった言葉は高校生にとっても参考になると思いました。まあ、この中の一人でも直接話を聞く機会があれば最高なんですけどね。

 


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『学校って何だろう 教育の社会学入門』を読んだ話 [Book Review]

『学校って何だろう 教育の社会学入門』(苅谷剛彦 著 ちくま文庫)

 この本、もともと毎日中学生新聞に書いていた原稿がもととなっていることからとても平易に分かり易く書いています。おそらく普段中学生が疑問に思っているが聞くに聞けないこと、あるいは疑問にさえも思わずにいることなどをテーマにしています。例えば「どうして勉強するの?」「校則はなぜあるの?」「教科書って何だろう?」というような教師だって突き詰めて考えたことなど余りないし、また生徒にこんな質問をされたら思わず答えに詰まってしまうような問題について、筆者(東大の教育社会学の先生)の考えを述べています。その中でやはり注目すべきなのは「第5章 隠れたカリキュラム」というところでしょうね。学校は、時間を守る、コミュニケーションをとるなどさまざまな隠れたカリキュラムを行うことを求められている機関であるということです。この隠れたカリキュラムが今、いろいろなところで齟齬をきたしているのではないでしょうか、と感じました。ともかく少なくとも生徒に「なぜ勉強するの」とか、「なんで校則があるの?」って聞かれたときにもっと突っ込んで答える(あるいは話し合う)ことができるようにしたいものです。

 


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『千夜一夜物語』を読んだ話 [Book Review]

年末に『千夜一夜物語』(バートン版 全11冊)を読み終わりました。面白かったー。最初読み始めた時は言い方は回りくどいし、とにかく詩が出てきて、それが十ページくらい続くこともあって、読みにくいと思っていたのですが、次第に引き込まれていきました。

 一番、面白いと思ったのは「女の手管と恨み」というう話。これはある王様に美少年の王子がいて、それを王の愛妾の一人が誘惑するけど、王子は拒んでしまう。そのことがばれると困ると思った愛妾は、「王子が私を誘惑しました。王子を処刑して下さい」って訴えるのですが、そこで王子の処刑を止めさせようとする大臣と、処刑を求める愛妾との間で、様々なたとえ話を出し合うのです。王はその話しを聞いて態度をコロコロ変えるし、王子は予言によって一切言葉をつぐんでいる。そのたとえ話が面白い、全部で三十近い話しが出るのだけれど、一番印象深いのは「長い生涯に一度も笑わなかった男」の話でした。そして最後に王子がようやく口を開いたとき・・・、まあこんな話しです。

 『千夜一夜物語』を読んで素晴らしいと思ったのはその表現、それは原作がそうなのか、訳者である大場正史氏が素晴らしいのか、どちらもだと思いますが、特に女性に対する描写がすごい。例えば・・・

 「その乙女こそは当世随一の、たぐいようのない佳人で、ありとあらゆる人間の美しさをしのいでおりました。口元はソロモンの印形のように魅惑的で、髪の毛は失恋男が肘鉄砲をくった夜の闇よりも黒く、額はさながらラマザン月の祭日の新月のように明るき輝き、両の瞳は羚羊の目を思わせるほど、清らかに澄んでいました。・・・・(まだまだ続く)」 こんなこと、とても言えません。

 さて『千夜一夜物語』の中には教師の話しがいくつか出てきます。「歌を聞いて恋に落ちたおろかな先生」、「あほうな先生」、「学校の先生になりすましたあき盲」という話しで、その中で

 「「こりゃ全く学校の先生としては奇跡だ。学者たちによると、子供たちの先生は才能が足りないというのが通り相場なんだが。」「わたしはつめこみ教師の愚かさ加減をつくづく悟って、先生のもとを辞しました。」、「やっぱり『子供を教える学校の先生は、あらゆる学問を修めているとはいえ、完全な知恵を持つことはできない』といった人は正しかったのだ」

 など、結構散々な書きっぷりです。中近東の国々では教師の地位って今でも低いんでしょうかね。


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今年の反省

今年、最後の記事になります。一応始めてみたブログも秋以降はなかなか更新出来ませんでした。

 教育に対する自分の考えをまとめ、発信していくという目標を掲げて始めたブログです。このまま、なし崩し的に終わってしまわないよう来年はきちんと更新していきたいと思います。教育に携わるものとして三日坊主では困りますものね。少なくとも週に2回は更新を目指していくつもりです。

 それではよいお年を。


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